アニメ 「 咲-Saki- 」 感想


はじめに

 この記事では、アニメ「咲」を視聴した感想についてまとめる。

 ネタバレ有



アニメ情報


感想

 最近、「雀魂-じゃんたま-」で麻雀を始めてみて、 その流れで麻雀アニメとして有名な「咲」を見ることにした。 一度だけ昔に見ようとしたことはあったのだが、 そのときは麻雀のルールがさっぱり分からず、 イマイチ何がすごいのかよく分からないまま見ていた (そのまま途中で見ることを止めてしまった)。

 今ならだいたい話の内容が分かる。 第一話で主人公の咲がカンから嶺上開花和了するところには感動した。 咲ネタで「嶺上開花=咲」みたいになっている理由がよく分かる。 また、咲が人生で初めて役満四暗刻)で和了するところは少し泣きそうになった。 麻雀に対してあまり良い思い出がない咲が、 麻雀の面白さに気付くシーンである。 何とも言えない気持ちになった。

 「咲」という作品は、麻雀が嫌いだった咲が麻雀部に入って、 そこから麻雀を好きになって全国大会を目指していく青春アニメ(青春漫画)であると思う。 青春は良いものだ。 私の中学・高校生時代は悪いものではなかったが、良いものでもなかったので、 こういった青春を謳歌している話には感動してしまう。

 まず、清澄高校麻雀部のメンバーが素晴らしい。 本物の実力者でありながら実力を出し切れない和や、 部員が足りず三年生になるまでチームで大会に出ることができなかった部長の久など、 みんな何かしらの問題を抱えながらも力を合わせて優勝を目指していく。 あるあると言えばそうだが、やっぱりこれが王道だろう。

 大会が始まってからは勢いが凄まじい。 個性豊かな各高校のキャラクタたちがそれぞれの思いを持って大会に臨む。 強豪校の人たちは何やら良く分からない特殊能力を使う。 単純に強い人もいれば、 狙って嶺上開花を出せる咲や、 狙って海底撈月を出せる衣、 立直をしても全く気付かれないステルス能力を持つ桃子など、 やりたい放題な面々が揃っている。 そんな各々の個性がぶつかり合い、 思いの強さや、相性の良し悪し、そもそもの実力差、そして少しの運により勝敗が決まる。

 こんな特殊能力使いたちが跋扈する世界ではあるが、 その中でも決勝戦の緊張感はすごい。 テニスの王子様がテニスをやっていないように、 この決勝戦では麻雀をやっていない。 しかし、テニスの王子様のようにちゃんと緊迫した試合が成立しているのだ。 (テニスの王子様を引き合いに出している理由は特にない。)

 この決勝戦において、麻雀はあくまで道具でしかない。 麻雀というゲームを土台にして、 特殊能力バトル青春マンガをやっているのだ。 勝負に勝つのは麻雀の実力などではなく、 仲間との思いの強さ、勝ちへの執着。 一日に4回も5回も海底撈月したり、 三連続カンから嶺上開花を2度も起こすことは麻雀ではない。 しかし、やっていることは麻雀の試合である。

 試合の途中途中で、一人ずつ過去が明かされていく。 各登場人物がなぜ麻雀をやっているのか、 誰のために戦っているのか、 どれだけ勝ちにこだわっているのかが明らかになる。 麻雀が強いとか弱いとかの次元の話ではなくなり、 麻雀を楽しんだ人が最後に勝つ。

 麻雀とは、人生とは、楽しんだもの勝ちなのだ。

第13局 混戦

第13局 混戦

  • 発売日: 2014/10/15
  • メディア: Prime Video

第6局 委縮

第6局 委縮

  • 発売日: 2014/11/01
  • メディア: Prime Video


おわりに

 この記事では咲を視聴した感想についてまとめた。

 麻雀作品がここまで青春ものだとは思わなかった。 素晴らしい作品。


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